ルース(裸石)を選んでオーダーメイドする。
ジュエル・マーケットのお客さまがルース(裸石)を購入する理由のひとつが「『自分だけのアクセサリー』や『世界でただひとつのオリジナル・ジュエリー』を作りたい。」というものです。
オーダーメイドには、大まかに分けて「セミオーダー」と「フルオーダー」の2つのパターンがあります。
セミオーダー
指輪を例に取ると「セミオーダー」は、まずダイヤモンドやルビー、サファイヤなどのルース(裸石)を予算に合わせて選び、次に好みのデザインの空枠(からわく:石を留めていないリング)を選んで購入した宝石をはめこみます。
空枠は、お店がすでに用意した多くのデザインから選ぶので、仕上がりの状態を事前に予測できて、初めてオーダーメイドする人も安心してオーダーすることができます。いわばスーツのイージーオーダーのようなものです。
「指輪のデザインは気に入っているけれど値段が高い」「ダイヤモンドやルビー、サファイヤなどのグレードは希望通りでも、デザインが気に入らない」といった場合、通常はその製品を諦めるしかありません。
けれども、「セミオーダー」なら、宝石のグレードやデザインを自由に組み合わせて作ることができるので、お気に入りのデザインを予算の範囲内で手に入れることができます。
特に、ブライダル専門店がこのセミオーダー方式を採用しているのは、お店側にとっても「完成品の在庫を持たずに済む」という、メリットもあるからです。
フルオーダー
一方、「フルオーダー」はその名のとおり、一からデザインを描き起こして、あなただけのオリジナルアクセサリーを作ります。宝石のグレードや値段はもちろん、空枠の部分も世界でひとつだけなので、完全なオリジナルリングやネックレスを作ることができます。
欧米のセレブや富裕層、また、自分なりのこだわりや具体的なイメージがある人、ファッションや身に着けるもの、ライフスタイルなどに個性を求める人の多くが「フルオーダー」でアクセサリーを作るのは、こういった魅力があるからです。
デザインのバリエーションやセンスはショップによってさまざまです。ですから、自分の感性やこだわりに合う専門店を探すことがキモになるので、商品のサンプルや取り扱い商品の豊富さなどで、しっくりとくるお店を探し出すのも重要なポイントです。
ルース(裸石)を購入したあと、簡単なスケッチを見せたりして、あなたが思い描くアクセサリーのイメージをデザイナーや担当者に伝え、打ち合わせにたっぷり時間をかけて、世界でひとつだけのアクセサリーを作るのが「フルオーダー」の醍醐味です。
リフォーム
また、すでにルース(裸石)を持っている、既製品の指輪や親御さんから受け継いだアクセサリーがあるといった場合、「リフォーム」するという選択肢もあります。
指輪の枠からルース(裸石)をはずし、場合によってはカットや研磨しなおして、現代風のデザインやお好みのデザインに仕立て直すというものです。
「リフォーム」の場合、既成の空枠には合わない場合が多いので、通常は「フルオーダー」のお店に依頼することになります。
「フルオーダー」も「リフォーム」も熟練の技術や経験が必要となるので、「あつらえ」の経験豊かな専門ショップに頼むことが大事です。
通常、そういったショップは過去のデザイン画や写真など、オーダーアクセサリーの記録があるので、それらを見ながら好みのショップを探すようにしましょう。
ルース(裸石)を購入して、オーダーメイドで作る一点もののアクセサリー(ジュエリー)は、既製品に比べるとやはり割高になります。ですから、先にしっかりとした予算を決めて、納得のいくまで見積もりを出してもらうことが重要です。
けれども、デザイナーや熟練の職人が作った、あなただけの一点もののオリジナルアクセサリーは、なにものにも代えがたい、まさにルース(裸石)でしか味わえない魅力です。